評価軸で比べる比較サイト

モノサシ屋

迷ったら、モノサシを当てよう。

何を基準に選ぶかを先に決めて、評価軸(モノサシ)で比べる

机の上に開いたノートPCと2冊の手帳が並び、サイトの管理項目を点検する前の様子

WordPressサイトの運営者がまず確認する5つのこと|PHPの脆弱性が出たとき

WordPressでブログを動かしていると、PHPの脆弱性のニュースが流れてきて、急に落ち着かなくなります。バックアップって、とっていたでしょうか。プラグインは、たしか何個か入れっぱなしだった気がします。管理者のパスワードも、いつ決めたものだったか。何から手を付ければいいんでしょう。

はじめまして、モノサシ屋のみつきです。公式の発表を、確かめる順番に並べています。

結論|5つの確認のうち、この脆弱性に関わるのは最初の1つだけ

確認は5つあります。このうちPHP2Shellの対策にあたるのは、1つ目の「契約先のパッチ適用とPHPの修正版の確認」だけです。2つ目から5つ目は、この脆弱性の対策ではなく、ふだんの備えです。WordPress本体を更新しても、PHP本体の問題は直りません。(出典: php2shell.com、JPCERT/CC 注意喚起 AT-2026-0033) PHP2Shellそのものは、PHP2Shellとはにまとめています。

  1. 1契約先のパッチ適用と、PHPが修正版かを見る(この脆弱性の対策)
  2. 2バックアップがあるかを見る(ふだんの備え)
  3. 3WordPress本体・テーマ・プラグインの更新を見る(ふだんの備え)
  4. 4管理者アカウントとパスワードを見る(ふだんの備え)
  5. 5使っていないプラグインとテーマを整理する(ふだんの備え)

確認1|契約先のパッチ適用と、PHPが修正版かを見る

今回の脆弱性は、WordPressではなくPHP本体にあります。2026年10月21日に、PHPの修正版として8.5.12・8.4.27・8.3.36・8.2.35が公開されました。(出典: php.net ニュース(2026年10月21日付)) WordPressの画面には、PHPを更新する機能がありません。PHPを変えられるのは、サーバーを管理している側です。

だから見る場所は、契約しているサーバー会社のお知らせです。次の図のように、使っているサーバーの種類で動き方が分かれます。

サーバーの種類を選ぶ

レンタルサーバーか、VPSなど自分で管理するサーバーかで、確認先が変わります。

レンタルサーバー

契約先のお知らせで、パッチ適用の完了と、利用者の作業の有無を読む

VPS・自分で管理

自分で修正版へ更新し、Webサーバー側の再起動まで行う

レンタルサーバーでは、各社が2026年10月22日付でお知らせを出しています。書かれている内容は会社ごとに違います。

契約先 お知らせの内容 読み取れること
ConoHa WING 2026年10月22日20時45分にパッチ適用が完了。PHPバージョンの変更は不要 表示バージョンの番号は据え置き
ロリポップ! 全バージョンで、ファイルのアップロード状況を記録するPHPの機能が無効。動作確認と対応を依頼 サイトの動作確認が必要
エックスサーバー PHP 8.2〜8.5は2026年10月22日6時45分に完了。ご利用状況によっては追加の対策を依頼する場合がある 追加の依頼がないか、お知らせを読む

出典は、各社の公式お知らせです。(出典: ConoHa WING、ロリポップ!、エックスサーバー) 各社の対応は、国内レンタルサーバー各社の対応状況に並べています。

サイトヘルスなどに出るPHPのバージョン番号は、会社によってはパッチ適用のあとも変わりません。ConoHa WINGなどは、番号を据え置いたまま修正を適用しています。旧い番号が出ていても、お知らせに適用済みと書かれていれば、その会社では修正が済んでいます。(出典: ConoHa WING公式) 番号の見方と契約先のお知らせの探し方は、自分のサイトが影響を受けるかの確認に手順を書きました。

ノートPCのキーボードに指を置き、画面に向かって作業を進めようとしている手元
お知らせは、会社ごとに探す場所が違います。

修正版が公開されてから、各社のお知らせが出るまでの流れは次のとおりです。

  • 2026年10月20日PHPが、重大な修正版の公開を予告する
  • 2026年10月21日PHPの修正版が公開される
  • 2026年10月22日JPCERT/CCが注意喚起を出し、レンタルサーバー各社がお知らせを出す
  • 2026年12月31日PHP 8.2のサポートが終わる

見ておく点

PHP 8.1以前には、公式の修正版が出ていません。JPCERT/CCは、サポートされている版への移行を勧めています。

みつき

WordPressの更新ボタンを押せば直る、と思い込んでいました。PHPはサーバーの側の話なんですね。まずお知らせのページを探してみます。

確認2|バックアップがあるかを見る

2つ目からは、PHP2Shellとは別に、サイトを守るためのふだんの備えです。サイトが動かなくなったときに戻れる場所があるか、を先に確かめておきます。

見るのは、バックアップが「あるか」の1点です。とり方は人によって3通りに分かれます。

サーバーの自動バックアップ

契約先の機能を使っている人は、管理画面で有効になっているかを見ます。

プラグインでのバックアップ

日付の新しいファイルが、実際に残っているかを見ます。

手元へのコピー

サイトのファイルとデータベースの両方が、自分のパソコンなどに保存されているかを見ます。

PHPのバージョンを変えて動かなくなったときの戻し方は、PHPのバージョンを変更する手順で扱います。ここでは、戻るための材料がそろっているかを見るところまでです。

みつき

バックアップは、とったつもりになっていました。ファイルが本当にあるのかを、まず自分の目で見に行きます。

確認3|WordPress本体・テーマ・プラグインの更新を見る

WordPress本体・テーマ・プラグインの更新は、PHP2Shellを塞ぎません。PHPの問題はPHP本体の更新でしか直らないからです。それでも、更新が残っていないかは、ふだんの備えとして見ておきます。

  1. 1

    ダッシュボードの更新を開く

    管理画面の「更新」で、本体・プラグイン・テーマの更新が残っていないかを見ます。

  2. 2

    バックアップがあるのを見てから更新する

    更新で表示が崩れることがあります。確認2のバックアップを見たあとに、1つずつ更新します。

  3. 3

    サイトの表示を開いて見る

    更新のあとは、トップページと記事のページを開いて、表示が崩れていないかを見ます。

更新するもの 見る場所 この脆弱性との関係
WordPress本体 管理画面の「更新」 直らない(ふだんの備え)
テーマ・プラグイン 管理画面の「更新」 直らない(ふだんの備え)
PHP本体 契約先のお知らせ 直るのはここだけ(確認1)

更新の対象を、層で分けると次の図のようになります。

WordPressの更新で変わるもの

WordPress本体やプラグインの、ふだんの不具合や弱点です。

PHP本体の更新で変わるもの

今回の2件の脆弱性です。サーバー側で更新されます。

確認4|管理者アカウントとパスワードを見る

管理画面に入れる人が誰かを、いちど見直します。これも、PHP2Shellの対策とは別の話です。

ダッシュボードの「ユーザー」を開くと全ユーザーが並ぶので、権限の列が管理者のものを見ます。見覚えのないアカウントがないか、使っていない人のアカウントが残っていないかを見ます。パスワードは、ほかのサービスと使い回していないものにします。

管理者のアカウントが、使っていない人の分まで残っている

管理者は、実際に使う人だけにする

ほかのサービスと同じパスワードを使っている

このサイト専用のパスワードにする

みつき

昔、手伝ってもらった人のアカウントが、そのままかもしれません。ユーザーの一覧を開くのが、ちょっと怖いです。

確認5|使っていないプラグインとテーマを整理する

入れたまま使っていないプラグインやテーマは、更新の対象としては増えたままになります。これもふだんの備えです。使っていないものは、停止して、削除します。

  1. 1確認2のバックアップがあるのを見る
  2. 2「プラグイン」「テーマ」の一覧で、使っていないものを探す
  3. 3使っていないものを停止して、削除する
  4. 4サイトの表示を開いて、崩れていないかを見る

停止中のプラグイン

停止していても、サイトの中には残っています。使わないものは削除します。

使っていないテーマ

使っているテーマ以外は、更新の対象としては増えたままになります。子テーマを使っている場合、親テーマは有効になっていなくても消さない(テーマ一覧で親子の関係を確かめる)。

削除の前のバックアップ

消して困ったときに戻れるよう、削除の前にバックアップを見ます。

どのプラグインを入れるか、外すかは、サイトごとに違います。

手帳のチェックリストにペンを向け、完了した項目を確かめている手元と付箋
一覧は、紙に書き出して見直します。

情報の確認日: 2026年10月23日

まとめ|最初に契約先のお知らせを開き、残りは落ち着いてそろえる

結論

PHP2Shellの確認は契約先のお知らせから、残りはふだんの備え

この脆弱性に関わるのは、契約先のパッチ適用とPHPの修正版を見る確認1です。確認2から5は、バックアップ・更新・管理者アカウント・不要なプラグインの整理で、この脆弱性の対策ではなくふだんの備えです。すでに侵入されたかもしれないときは、侵入されたかもしれないときの確認に進みます。

モノサシを片手に、まずは契約先のお知らせからどうぞ。

— モノサシ屋みつき

モノサシ屋 みつき

ネットワークまわりの案内役です。VPN、セキュリティ、パスワード管理、Wi-Fi。公式の発表を並べて、何で比べるかを決めます。