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何を基準に選ぶかを先に決めて、評価軸(モノサシ)で比べる

暗い背景の机に置かれた、開いたノートパソコンのキーボードと画面の一部

リースアップPCとは?ふつうの中古との違いと、向く人・向かない人

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中古パソコンのお店のページに「法人リース返却品」と書いてあるのを見て、手が止まったこと、ありませんか。私は「法人」と「リース」という字面から、会社で毎日使い込まれたものが回ってきたのかなと身構えました。でも反対に、会社がちゃんと管理していたものなら、むしろ良いのかもしれない、とも思って、どっちなのか決められません。「リースアップ」と「レンタルアップ」が同じ意味なのかも、分かりません。ふつうの中古と何が違うのかと聞かれても、「会社のやつ」としか言えないです。貸していたものが戻ってくる「アップ」って、そもそも何が上がったんでしょうか。

実際にどの店の中古を選ぶかは、保証や返品条件から並べた中古ノートPCの選び方の記事で見られます。

先に結論|出どころは法人のレンタル・リース。Qualitでは見た目と電話サポートに割り切りが要る

先に結論

リースアップ品は、会社向けにレンタル・リースされていた機器が契約の満了で戻り、再生されて売られるものです。Qualitの運営会社(横河レンタ・リース)が挙げる特徴は、自社が管理していた機材であることと、売る前にデータ消去・検査・清掃・外観ランク評価を通ることです。一方でQualitでは、管理シールの跡やキズが出る場合があり、電話や設定のサポートはなく、保証は修理ではなく交換か返金です。

机の上のノートパソコンでキーボードを打つ両手と、緑のペン、手前に並んだ付箋

「リースアップ」という語は、QualitとPC WRAPの公式ページには出てきません。Qualitは「レンタルアップ品」と書き、運営会社の取材記事は「レンタル・リースアップ品」と呼んでいます。この記事では、契約満了で戻った法人向けの機器を、リースアップ品と呼びます。

出どころの話はQualitの公式ページと、運営会社が答えた取材記事で追います。PC WRAPのページには出どころの記載が見当たらないので、出どころの話には使わず、ランク・保証・実物写真の面で並べます。

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戻ってきてから売られるまで|Qualitの6つの工程

Qualitを運営する横河レンタ・リースは、法人向けに機器のレンタルを行っている会社です。Qualitのページには、法人から返却されたパソコンを、再生して梱包・配送するまでの流れが載っています。毎日約1,000台規模で返却されるパソコンの中から、厳選したものを中古パソコンとして販売する、という説明です。

ページに並ぶ工程は、返却から梱包までの6つです。

  1. 1

    レンタル返却

    法人からレンタルの返却を受けます。運営会社は取材記事で、最初に自社の資産であることの確認と、付属品の有無のチェックを行うと説明しています。

  2. 2

    データ消去

    データ消去ソフトウェアを使い、HDDもSSDも完全消去を行うと、ページに書かれています。

  3. 3

    検査

    検査基準に基づき、外観と機能を検査します。合格した商品だけが売られます。

  4. 4

    清掃

    ノートは画面とキーボードを含めた表面を、デスクトップは筐体の表面と内部を清掃します。

  5. 5

    外観ランク評価

    専任の担当が、外観のランクを決めます。バリュー品は評価しません。

  6. 6

    梱包

    独自開発の梱包箱に、衝撃吸収に優れた梱包材を使って収めます。

Qualit公式ページで、レンタル返却からデータ消去、検査、清掃、外観ランク評価、梱包までの6工程が並んだ画面
Qualit公式の「リフレッシュPCができるまで」のページ。返却・データ消去・検査・清掃・外観ランク評価・梱包の順に並びます。出典: https://www.yrl-qualit.com/html/page1.html

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みつき

「毎日約1,000台」という一行を読んで、どのくらいの量なのか思い浮かべようとして、うまくいきませんでした。

出どころ|法人のレンタル・リースが、ふつうの中古と違うところ

運営会社が取材記事で語っている、出どころの違いは次のとおりです。

  • 契約の期間中法人向けのレンタル・リースでは、スペックの揃ったパソコンを大量に導入する
  • 契約が満了したとき契約は一般的に3年程度。延長するものもあるが、多くは返却される
  • 返却されたあと再びレンタルに回るものもあれば、Qualitなどでリセールに回るものもある
  • 売られるとき運営会社は、3、4年落ちはパソコンとして比較的新しいと説明している

商品ページでは、商品名の「20**年頃」の表記が運営会社の購入年を表し、商品によって前後する場合があると備考に書かれています。

会議室の長い机に置かれた複数のノートパソコンと、紙コップ・ヘッドセット・書類

ふつうの中古と並べると、確かめる点は次のように分かれます。右の列は、リースアップ品ではない中古を選ぶときに、商品ページで探したい情報です。

見る点 Qualitのリースアップ品(運営会社の説明) ふつうの中古で確かめること
出どころ 企業向けにレンタルしていた商品。レンタル・リースの段階から自社が管理している 誰が使っていたか、どこから仕入れたかが、商品ページや店の説明に書かれているか
使われ方 契約満了まで綺麗に、大切に扱われるのが大きなところ、と説明している 中古は1台ごとに使用状況や経年劣化が異なる(PC WRAPのブログ)。状態を見られる実物写真やランクがあるか
データ 返却されたすべての商品を対象に、データを消去する 消去の方法が書かれているか

返却品のすべてで、データを消す

レンタル契約では、返却時に借りた側がデータを消すことになっています。運営会社は、消し忘れに備えて、すべての商品を対象に返却後に自社でも消去していると説明しています。

自社が管理していた機材

運営会社は、レンタル・リースの段階から自社が機材を管理しているため、買った商品が盗品だったということがない、と説明しています。

同じスペックがまとまって戻る

法人はスペックの揃ったパソコンを大量に導入するので、同じスペックのパソコンが大量に返却されてきます。

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みつき

「綺麗に、大切に」の一言で、うちの会社の備品の扱いを思い出して、少し疑ってしまいました。

外観とランク|管理シールの跡と、使用感の幅

Qualitのランクは、S(超美品)・A(美品)・B(良品)・C(並品)の4つに、バリュー品と訳あり品が加わります。ページには、各ランクの説明は状態の一例で、総合的に判断して決めると書かれています。外観ランクは、専任の担当が次の手順で決めます。

ランク 外観の目安 管理シール・タグ
S(超美品) 目立つキズがない。筐体・液晶にほぼキズはない 取り外して、すぐに剥がせる販売用のラベルを貼り直す。パームレストにシールを剥がした色むらがある場合がある
A(美品) 小キズや色ムラ、シール剥がし跡等がある場合がある 同上
B(良品) 小〜中キズや、気にならない程度の打痕・塗装や皮膜の剥がれがある場合がある 同上
C(並品) 中〜大キズがある場合がある。画面に、起動時は目立たない程度の皮膜剥がれやキズがある場合がある 同上
バリュー品 A〜C相当。外観の判定をしないかわりに安価 管理シール・タグが付いている。レンタル物件付属品一覧表が同梱されたままだが、レンタル契約ではない
訳あり品 Cに満たない。動作は良好 取り外して、販売用のラベルを貼り直す

見落としやすい点

管理シールを剥がしたあとに、シール跡が出ることがあります。Qualitは、キズがよくわかる写真の提供には対応していません。

Qualit公式の商品ランクのページで、ランクのタブと、Sランク(超美品)の説明が見える画面
Qualit公式の商品ランクのページ。ランクを切り替えるタブと、Sランク(超美品)の説明が写っています。出典: https://www.yrl-qualit.com/html/page31.html

PC WRAPは、美麗品・特選品・標準品・訳あり品の4ランクに分け(比較表には新品の行もあります)、実物写真と外観ランクを公開しています。ランクの基準をQualitとPC WRAPで並べた比較は「中古ノートパソコンの選び方」にあります。

PC WRAPの商品ランク比較表。新品・美麗品・特選品・標準品・訳あり品ごとに外観状態・動作状態・保証が並ぶ
PC WRAPの選び方ガイドの商品ランク比較表。新品・美麗品・特選品・標準品・訳あり品の外観状態・動作状態・保証が並びます。出典: https://www.pcwrap.com/content/guide

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みつき

「レンタル物件付属品一覧表」という名前のほうが気になって、安心していいのかを後回しにしました。

バッテリーと中身|80%の線と、検査の対象外

バッテリーの扱いは、ランクによって検査の有無が分かれます。

検査されるもの

S・A・B・CランクのWindowsパソコンは、満充電が新品時の80%以上のものだけが売られます。Windowsのpowercfgで、Battery capacity historyの充電容量を確認しています。

検査されないもの

バリュー品・訳あり品・Apple製品は、残量のチェックをしていません。Qualitは、検査実施時は問題なく使用できている商品だと案内しています。

答えられないもの

充放電の回数は管理の対象外で、回答できないとFAQにあります。バッテリーは消耗品なので、保証の対象外です。

Qualitの商品ページ上部にある、バッテリーテスト結果80%以上の表示と、OS・CPU・メモリなどの仕様表
Qualitの商品ページ。バッテリーテスト結果80%以上の商品という表示と、仕様表の一部を抜き出して並べています。出典: https://www.yrl-qualit.com/shopdetail/000000013582

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中身については、運営会社が取材記事で次のように話しています。基本は返却品を確認し、クリーニングした状態で売っています。システムドライブにHDDを使っているモデルは、新品のSSDに換装することがあります。新品バッテリーを載せたモデルもあり、状態のよいものがほしい人はそうした商品を選ぶとよい、とのことです。OSは基本的に購入時のOSで、初期状態のバックアップからのリストアで戻していて、法人向けなのでWindows Proエディションが多いそうです。

購入者の依頼で、SSDの交換やメモリの増設、Windows 11へのアップグレードといったカスタマイズを受けることは、していません。

みつき

80%と聞くと、まあまあ持つ気がしてしまうのが、かえって不安です。

保証と返品|修理ではなく、交換か返金

Qualitの保証は、S〜Cランクとバリュー品が引渡日の翌日から12カ月です(一部の機種には24カ月のものもあります)。PC WRAPは、対象の商品に3年保証が付きます。2社の期間を、同じ長さの軸の上で並べるとこうなります。

Qualitの保証期間(S〜Cランク・バリュー品)

保証の始まり

36カ月後

  • 保証の期間1年
  • 保証の期間を過ぎたあと(軸に合わせた表示)残りの長さ

PC WRAPの保証期間(美麗品・特選品・標準品。条件あり)

保証の始まり

36カ月後

  • 保証1年目(修理対応)1年
  • 2年目以降(13カ月目から保証の終わりまで。修理対応)2年

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Qualitの保証で、無償で対応されるものと、保証から除かれるものは次のとおりです。

A無償で対応するもの

  • 保証の期間内に出た不具合(隠れた瑕疵を含む)
  • 対応は、同等品との交換、または契約キャンセルによる返金

見る場所: 保証のページ

B保証から除かれるもの

  • 外観(キズ・塗装剥がれ・変色・キートップのてかり)
  • OSのアップデート・アップグレードによる不具合
  • バッテリー等の消耗部品、バッテリーの不具合
  • HDD・SSD内のデータ

見る場所: 保証のページ

運営会社は、中古として売られる頃には本来の製品サポートが切れ、修理が難しくなっているので、返金や同等商品との交換になると説明しています。同じ機器を多く在庫していれば、そこから速やかに代品交換を用意できるとも話しています。契約キャンセルによる返金は、承諾日から最長80日ほどかかることがあります。

PC WRAPの保証の段階ごとの条件や返品の扱いは、「中古ノートパソコンの選び方」に載っています。

Qualitの12ヵ月保証のページにある、保証の内容と、保証から除外されるケースの一覧
Qualit公式の12ヵ月保証のページ。対応の内容と、保証から除かれる場合が書かれています。出典: https://www.yrl-qualit.com/html/page37.html

みつき

保証の欄で「修理」の文字を探したのに、交換と返金しか見つからなくて、少し拍子抜けしました。

価格|Qualitが挙げる価格の理由は、仕入れコストがかからないこと

Qualitは、価格が低い理由を、販売のための仕入れコストがかからないことだと説明しています。運営会社が取材記事で語っている中身は、次の流れです。

  1. 1レンタル・リースのとき、機器を大量に一括で購入する。ここにコストメリットがある
  2. 2リセールの段階は、自社が管理していた商品の販売なので、仕入れコストがかからない
  3. 3その分を、販売価格に還元できている

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Qualitのページには、バリュー品は外観の判定をしないかわりに安価で販売し、訳あり品はCランクより価格が安いと書かれています。一方で、バリュー品は管理シールとタグが付いたまま届き、訳あり品の保証は、ご利用ガイドでは出荷日から10日間(初期不良のみ)、12ヵ月保証のページでは対象外と書かれています。

みつき

安い理由が「自分たちの持ち物を売るから」だと知って、首をかしげました。

商品ページにある「Office付き」の読み方は、「Office付き」とは?WPSとMicrosoft Officeの違いに載っています。

向かない人|サポート・見た目・返品の面

Qualitのリースアップ品が向かない場面は、次のとおりです。

設定や使い方を、電話で聞きたい

Qualitは中古パソコンの販売専門店で、製品の使用方法や設定などの技術的なサポートは行っていません。電話対応もなく、連絡はメールかお問い合わせフォームです。不明点は、メーカーの公式サイトやサポート窓口を案内しています。

届いたものが、新品同様であってほしい

Qualitでは、ランクの説明は状態の一例です。キズや使用感、シールの跡が残る場合があり、外観は保証の対象外です。

届いたあと、気が変わったら返品したい

Qualitでは、発送の連絡メールのあとは、保証の範囲に当たる場合を除き、お客様の都合による変更・キャンセル・返品はできません。

Windows 11で、長く使いたい

機種ごとのCPUの世代を先に確かめる必要があります。見方は「中古パソコンはWindows 11に使える?」で並べています。

新品か中古かで、まだ迷っている

リースアップ品かどうかの前に、新品との比べ方があります。「中古パソコンと新品パソコン、どちらが得か」で並べています。

上のうち、電話・見た目・返品の3点は、次の問いに順に答えると向き不向きが分かれます。

届いたあとの設定や使い方を、電話で相談したいか

はい

Qualitは電話対応と技術サポートがない。向かない

いいえ

次の問いへ

キズやシール跡が残る場合があることを、受け入れられるか

はい

次の問いへ

いいえ

新品も候補に入れる

発送の連絡のあとは、返品できなくてよいか

はい

Qualitを候補に入れる

いいえ

向かない

みつき

「電話対応は行っておりません」の一文で、一度読み返しました。

出どころがレンタル返却品と書かれた商品から選ぶなら

Qualit

レンタルアップ品

企業向けにレンタルしていた商品を販売していて、外観ランクと12カ月保証が商品ページにあります。

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実物写真とランクを見て選ぶなら

PC WRAP

実物写真・ランク公開

実物写真と外観ランクを公開し、対象の商品には無料の保証が付きます(条件あり)。

PC WRAPの公式サイトを見る

店の違いを並べて見たいなら

別の記事で

次の記事

中古ノートパソコンの選び方で、保証・返品・ランクなど6項目を店ごとに並べています。

まとめ

リースアップ品を選ぶときの見方

  • リースアップ品は、法人のレンタル・リース契約が満了して戻ったもの
  • Qualitは、売る前に、データ消去・検査・清掃・外観ランク評価(バリュー品を除く)の工程を通る
  • Qualitのバッテリー検査は、S〜CランクのWindowsパソコンだけが対象
  • Qualitの保証は、修理ではなく、同等品との交換か返金
  • 電話のサポートがほしい人と、返品の余地を残したい人は、Qualitには向かない

今日もモノサシを片手に、良い比較を。

— モノサシ屋みつき

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