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ハート型のラテアートのコーヒーカップと、木のテーブルに置かれたノートパソコン

固定IPが要る場面とVPNで済むかの見分け方|個人向け4方式

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会社のサイトの管理画面を開こうとしたら、「このIPアドレスからは入れません」みたいな画面が出て固まったこと、ありませんか。IPアドレスって、ネットの住所みたいなものですよね、たぶん。それが「固定」だと何かいいらしくて、「固定IPが要る」という話も、「VPNで済むよ」という話も見かけたのですが、どっちが自分の話なのかが分かりません。そもそも、うちのネットに固定IPがついているのかも知りません。で、結局、うちには要るんですか、要らないんですか。とにかく「固定」が何を固定しているのか、そこからまったく分かっていません。

固定IPが要るとわかって、NordVPNやExpressVPNを考えるなら、固定IPが付くプランの料金をNordVPNのプラン選びとExpressVPNの料金と評判の記事に並べています。

結論|固定IPが要るのは、接続先がIPで絞っているとき。1個ならマイIP

個人が固定IPを必要とする代表的な場面は、接続先が「決まったIPアドレスからのアクセスだけを通す」という設定にしているときです。そうでなければ、まず固定IPは要りません。要るとわかったら、自分ひとりで使う1個なら、インターリンクのマイIPが軽い選び方です。分かれ道は次の図のとおりです。

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最初の問い

接続先は、決まったIPアドレスからのアクセスだけを通す設定ですか。

いいえ

固定IPは要りません

はい

次の問いへ

次の問い

その固定IPを使うのは、自分ひとりですか。

はい

1個で足りるマイIPが軽い選択肢

いいえ

複数人で共有する専用サーバー型

NordVPNをすでに契約しているなら、固定IPを足す方法もあります。フレッツ光の回線どうしで、自宅や拠点の機器に入りたいだけなら、固定IPを使わないIPv6ダイナミックDNSという道もあります。この2つは、後の節で扱います。

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固定IPが要る場面は、接続先がIPで人を絞っているとき

固定IPとは、接続するたびに変わらないIPアドレスのことです。変わるIPのままだと困るのは、接続先が「このIPアドレスからだけ入れる」と決めているときです。インターリンクのマイIPの活用事例などを見ると、その場面は次のように並びます。

場面 固定IPが役に立つ理由 出典
SSH・FTPでサーバーを保守する FTP接続を固定IPのアドレスだけに許可して、安全にアクセスできる インターリンク マイIP 活用事例
WordPressの管理画面を守る 管理画面へのアクセスを固定IPに制限すると、ハッキングなどの被害防止につながる インターリンク マイIP 活用事例
顧客管理システム・グループウェア・Webカメラ 管理画面やWebカメラへのアクセスを固定IPのみに制限して、情報漏えいを防ぐ インターリンク マイIP 活用事例
勤怠管理・経費精算などの外部サービス サービス側にIP制限があっても、職場と同じIPアドレスで入れる MillenVPN 専用サーバー
白いティーカップから湯気が立ち、奥にノートパソコンが置かれたテーブル

もうひとつの場面は、外にいるときです。マイIPのページは、ワイモバイルのPocket WiFiやWiMAXなどのモバイル通信、LTE通信やテザリング、出張先のホテルやカフェから固定IPを使いたい人を、利用者像に挙げています(出典: インターリンク マイIP)。

みつき

カフェのWi-Fiで管理画面を開く前に、いま自分のIPはどこのものになっているんだろう、とふと考えることがあります。

固定IPが要るかを3問で見分ける

迷ったら、次の3つを上から順に確かめます。

  1. 1接続先の絞り込み設定
  2. 2いまの回線のIPの動き
  3. 3使う場所

1問目は、接続先の設定画面に、IPアドレスで接続を絞る項目があるかどうかです。サーバーの管理画面やFTPの設定にその項目があり、実際に絞りたいなら、固定IPが要る側です。IDとパスワードだけで入れるなら、ここで答えが出ます。

2問目は、いま使っている回線のIPアドレスが変わるかどうかです。インターリンクはマイIPを、固定IPアドレスが提供されないプロバイダーやネットワーク環境からでも使えるサービスだと説明しています(出典: インターリンク マイIP)。回線によっては固定IPが提供されない、ということです。調べるときは、同じ回線で日をおいて自分のIPアドレスを2回見ます。数字が変わっていれば、固定されていない回線です。

3問目は、使う場所です。自宅の1か所だけなら、回線側で固定IPが提供されていれば足ります。出先やモバイル回線からも同じIPで入りたいなら、VPNを経由して固定IPを使う方式が向きます。

IPアドレスを変える手段を並べて見たいときは、IPアドレスを変えたいときの手段|再接続・VPN・固定IPの違いが入口になります。

固定IPを用意する方式は4つ。どこが違うか

この記事で比べるのは、次の4つです。

こんな人なら

マイIP(インターリンク)

ひとりで1個

自分ひとりで1つの固定IPを使いたい人。固定IPが提供されない回線でも、VPN経由で固定IPになります。

こんな人なら

NordVPNの固定IP

契約中の人向け

NordVPNをすでに使っていて、固定IPだけを足したい人。

こんな人なら

MillenVPNの専用サーバー

複数人で共有

複数のスタッフで、1つの固定IPを共有したい人。

こんな人なら

IPv6ダイナミックDNS(NTT東日本)

固定IPなし

フレッツ光の回線どうしで、自宅や拠点の機器へ入りたい人。

並べると、固定IPの数、月額、前提、使い始めの4点が分かれ目です。

項目 マイIP NordVPNの固定IP MillenVPN専用サーバー IPv6ダイナミックDNS
固定IPの数 1個(ソフトイーサ版は1〜128個) 好きな数だけ購入(同時接続は最大10台) 専用固定IP(複数アカウントで共有) 固定IPではなく、ドメイン名で結ぶ
月額(税込) 1,100円 固定IPとして別に購入し、自動更新 2,310円から(ソロ) 5ドメインまで550円
前提 別のネット接続回線 有効なNordVPNサブスクリプション 12か月以上の契約 NTT東日本のフレッツ光・光コラボ
使い始め 最大2か月の無料体験から。クレジットカード払いなら即日 所在地の指定から、設定の完了まで最大3営業日 お試し期間なし カード登録後すぐ

個人ひとりで使うならマイIP。1個で足りるときの選び方

マイIPは、月額1,100円で固定IPを1個使えるサービスです。初期費用は無料です(出典: インターリンク マイIP・料金ページ)。特徴は次の3点です。

接続方式が選べる

PPTP・L2TP・IKEv2のほか、高い接続性と速さが特徴のWireGuardに対応しています。

アプリで始められる

専用のマイIPアプリは、ユーザー名とパスワードを入れるだけで設定できます。WireGuardには対応していません。

別の回線が前提

ネット接続そのものは提供しないので、フレッツ光やPocket WiFi、WiMAXなどの接続環境を先に用意します。

組み合わせによっては使えないものがあります。Android 12以降では、L2TPが使えません。macOSとiOSでPacketiX VPNやSSTPを使う場合は、App Storeの有料アプリを買う必要があります(出典: インターリンク マイIP)。固定IPを複数使うなら、マイIPソフトイーサ版が、月額1,320円に固定IPの数を掛けた料金で、1〜128個まで対応します。

月額が公式ページに載っている方式を、安い順に並べるとこうなります。

月額(税込)の比較

DDNS(5ドメイン)

¥550

マイIP

¥1,100

ソフトイーサ版(1個)

¥1,320

専用サーバー(ソロ)

¥2,310〜

マイIPを使い始めるまでの流れ

インターリンクのサービスは、すべて無料体験から始まります。体験のあとに課金が始まり、クレジットカード払いなら、申し込んだその日から使えます(出典: インターリンク マイIP・申し込みの流れ)。

  1. 1

    無料体験に申し込む

    体験期間のあと、サービスの課金が始まります。

  2. 2

    支払い方法を選ぶ

    クレジットカード、NTT支払い、口座振替のどれかです。NTT支払いは申請と本人確認書類の提出が要り、手続きの完了まで3〜7営業日程度かかります。口座振替は、申請内容の送信と、預金口座振替依頼書の原本の郵送が要ります。

  3. 3

    アプリなどで接続する

    専用のマイIPアプリか、使うOSの接続方式で設定します。

  4. 4

    接続の前に注意点を読む

    末尾の「使い始めてからつまずきやすいところ」の節にまとめています。

無料体験の長さは最大2か月で、体験の期間内に退会すれば、費用は一切かかりません(出典: インターリンク VPNかんたん選択ガイド)。

無料体験の期間(最大2か月)

期間内に退会すれば、費用はかからない

体験のあと

サービスの課金が始まる

みつき

無料体験は、続けないならいつ手続きするのがいいのか、始める前から少し気になりました。

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NordVPNの固定IPは、すでに契約している人が足す形

NordVPNで固定IPを使うには、有効なNordVPNサブスクリプションが先に要ります。VPNの契約に、固定IPを追加する形です(出典: NordVPN公式サポート「固定IPアドレスの購入方法」)。

追加のタイミング

初めての契約ならチェックアウトで、契約済みならNordアカウントやWindows・Macのアプリから、固定IPを追加で買えます。macOSのアプリで買う前には、OpenVPNへの切り替えが要ります。

台数の上限

固定IPは好きな数だけ買えます。同時に接続できるのは、1アカウントで最大10台です。

更新の扱い

Nordアカウントで買った固定IPは、自動で更新されます。クーポンで買った固定IPは自動更新の対象外で、更新するときは手動で買い直します。

固定IPの所在地を指定してから設定が終わるまでは、最大3営業日かかる場合があります。固定IPの契約期間は購入日から始まります。固定IPを買うと、メールアドレスがそのIPアドレスにリンクされます。不要になったら、Nordアカウントで自動更新を止められますが、これは返金とは別の扱いです(出典: NordVPN公式サポート「固定IP:更新とキャンセル」)。

すでにNordVPNを使っている人が、固定IPを足す使い方に向きます。同時接続の数え方はVPNを同時に何台まで使えるかの記事に、プランの中身はNordVPNのプランの記事にまとめてあります。

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MillenVPNの専用サーバーは、複数人で共有する形

MillenVPNの通常のプランは、グローバルで数万個以上のIPアドレスから、ランダムに払い出される動的IPです。MillenVPN Nativeには、一部に固定IP用のサーバーがあります(出典: MillenVPN 料金ページ)。複数人で1つの固定IPを共有するなら、専用サーバーが候補です。

専用サーバーは、複数のスタッフで共有できる固定IPを使って、アクセス権を調整できます。スタッフごとのIPアドレスにアクセス権をつける方法に比べて、管理コストを減らせると説明されています。リモートワークや出張先からでも職場と同じIPアドレスで入れるため、IP制限のある外部サービスを、複数人で分担して扱えます(出典: MillenVPN 専用サーバー)。

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12か月〜

契約期間

なし

お試し期間(返金保証の対象外)

無制限

デバイス数

料金はプランごとに、アカウント数が増える形で上がります。

専用サーバーの月額(税込。カッコ内はアカウント数)

ソロ(1)

¥2,310〜

エントリー(10)

¥4,400〜

プロ(20)

¥7,700〜

ビジネス(40)

¥14,300〜

ビジネスプラス(60)

¥20,900〜

エンタープライズ(160)

¥26,400〜

どのプランも、初期費用は無料で、対応するのはIKEv2とOpenConnect、リージョンは日本(東京)です。専用サーバーのIPアドレスを変えたいときは、マイページから依頼します。ひとりで1つの固定IPがあれば足りる人には、12か月以上の契約と、この料金の組み合わせは重くなります。

VPNを使わない道。IPv6ダイナミックDNSでフレッツ光どうしの機器をつなぐ

NTT東日本のIPv6ダイナミックDNSは、ドメイン名と、動的に割り当てられるIPアドレスを、事前に登録しておくサービスです。IPアドレスが変わっても、新しいIPアドレスがダイナミックDNSサーバに通知されて紐づけが保たれるので、固定IPなしで拠点間の通信環境を作れます(出典: NTT東日本 IPv6ダイナミックDNS)。

IPアドレスが変わる

回線に割り当てられるIPアドレスが変わります。

新しいIPアドレスを通知する

届け先は、ダイナミックDNSサーバです。

ドメイン名はそのまま

紐づけが保たれ、同じドメイン名を使い続けられます。

見分けどころ

ダイナミックDNSが結ぶのは、ドメイン名とそのときのIPアドレスです。IPアドレス自体が固定になるわけではないので、接続先が決まったIPアドレスだけを通す設定なら、前の方式が候補になります。

特別な装置は要りません。ルーターやIoT機器にドメイン名を設定すると、機器の間で、インターネットを経由しない閉域の通信ができます。Webから申し込み、クレジットカードを登録するとすぐ使えます。拠点ごとにフレッツ光の契約が要り、通信に必要な機器は自分で用意します。

青いLANケーブルが何本も挿さったネットワークスイッチのポート部分のアップ

初期費用は不要で、5ドメインまでの基本機能が月額550円です(出典: NTT東日本 IPv6ダイナミックDNS)。

対象は、NTT東日本のフレッツ光と、NTT東日本から提供を受けた光コラボレーション事業者の光回線で、NTT東日本の提供エリア内に限られます。ベストエフォート型のため、通信速度・通信品質・常時接続性は約束されていません。ルーターの設定画面を開く流れは、VPNルーターの記事の設定の流れの節が参考になります。

みつき

ここは、契約書でフレッツ光かどうかを先に見たくなる節です。

使い始めてからつまずきやすいところ

接続のあとに先にやること

マイIPやマイIPソフトイーサ版に接続すると、ファイアウォールを入れていないパソコンは、インターネット上から無防備になります。パソコンのファイアウォールを設定してから使います(出典: インターリンク マイIP・申し込みの流れ)。

場所の事情で動かないこともあります。NordVPNは、インターネットの利用が制限されている国から接続すると、固定IPの動作に問題が生じる可能性があると案内しています。インターリンクも、特定のサイトやサービスにアクセスできない国からの利用はサポートしていません。利用場所のネットワーク構成によっては使えない場合があるため、体験期間中に使えるかどうかを試します(出典: インターリンク マイIP、NordVPN公式サポート)。

接続できたら、自分のIPアドレスを調べて、固定IPに変わっているかを見ます。つながらないときの見直しの順番は、VPNがつながらないときの記事にまとめてあります。

みつき

自分のIPアドレスを確かめるページって、どれを開けばいいのか、いつも少し迷います。

まとめ

サービス全般の選び方は「VPN比較の記事」も参考になりますが、固定IPの場合は、まず接続先の設定画面にIPで絞る項目があるかを見るところからです。

結論

契約の重さは方式でかなり違う。縛りの有無も見て選ぶ

マイIPは最大2か月の無料体験があり、専用サーバーは12か月以上の契約でお試し期間がありません。

今日もモノサシを片手に、良い比較を。

— モノサシ屋みつき