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VPNって、名前は聞くのに、何に使うのかさっぱり分からない。そんなこと、ありませんか。わたしはずっとそうでした。CMだったか記事だったかで見かけて、「なんか安全になるやつ」くらいの覚え方で止まっていて、自分の生活のどこに出てくる話なのかは、まったく思い浮かびませんでした。調べようとしても、専門用語がずらっと並んだ画面で、そっと閉じたことが何回かあります。名前は知っているのに、使う場面がひとつも言えない。で、それって結局、わたしの一日のどこで役に立つんでしょう。
使い道が見えて、自分で選んでみたくなったら、次はVPNを4つの評価軸で比べた記事です。
結論|VPNの出番は5場面。ウイルスや使い回しは防げない
結論から言うと、VPNは「通信の通り道を暗号化する道具」で、出番があるのは、公衆Wi-Fi・海外・接続元を伏せたいとき・会社や学校のネットワーク・地域が限られたサービスの5場面です。ウイルスやパスワードの使い回しまでは防げません。初めて1本選ぶなら、この記事ではNordVPNを挙げます。新規サブスクリプションに30日間の返金保証が付いているため、自分の使う場面に合うかを試してから決められます。
出番は5つの場面
公衆Wi-Fi、海外、接続元を伏せたいとき、会社や学校、地域が限られたサービス。
担当外もある
ウイルス、パスワードの使い回し、偽サイトの見分けは、別の対策で受け持ちます。
迷ったら1本
初めてならNordVPN。新規サブスクリプションに30日間の返金保証があります。
- 1自分の使う場面を決める
- 2VPNの担当外を知る
- 31本選んで30日で試す
ここが結論
VPNは、全部を守る道具ではなく、通信の通り道を守る道具です。契約前に場面を決めておくと選びやすくなります。

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VPNは「通り道」を変える道具
カフェや自宅でスマホを開いてウェブサイトを見るとき、普段は端末からWi-Fi機器や回線事業者を通って、目的のサイトへ直接つながっています。この通り道に「VPNサーバー」という中継地点を挟み、端末からVPNサーバーまでの通信を暗号化の層で包む仕組みがVPNです。
総務省の用語集は、VPNを「インターネットや多人数が利用する閉域網を介して、暗号化やトラフィック制御技術により、プライベートネットワーク間が、あたかも専用線接続されているかのような状況を実現する技術又はそのための機器」と説明しています(出典: 総務省 国民のための情報セキュリティサイト 用語集)。ふだんの言葉に直すと、「途中の道に、外から見えにくい専用のトンネルをつくる」イメージです。
AVPNなし
- 端末からWi-Fi機器、回線事業者を通り、サイトへ直接つながる
- サイトから見える接続元は、自分の回線のもの
通り道: 端末 → Wi-Fi機器 → 回線事業者 → サイト
BVPNあり
- 端末からVPNサーバーまでの通信が暗号化される
- サイトから見える接続元は、VPNサーバー側のものになる
通り道: 端末 → 暗号化 → VPNサーバー → サイト
スマホ・パソコン
VPNのアプリで、通信を暗号化の層で包みます。
VPNサーバー
端末からここまでが、暗号化された通り道です。
見に行くサイト
サイトから見える接続元は、VPNサーバー側になります。
NordVPNのサポートは、通信を暗号化の層で包み、仮想ロケーションの情報を隠すと説明しています。ExpressVPNは、通信を暗号化してプライバシー保護を実現し、ISP(回線事業者)による追跡を防止すると掲げています。
みつき
宅配便で言うと、荷物をそのまま送るか、専用の箱に入れて中継所まで運んでもらうか、の違いだと思っています。

VPNを使う場面5つ
VPNの出番は、大きく5つの場面に分かれます。順に見ます。
場面1: カフェ・駅・空港の公衆Wi-Fi
駅や空港、カフェの公衆Wi-Fiは、同じネットワークを不特定多数の人が使います。総務省の公衆Wi-Fi簡易マニュアルは、「接続するアクセスポイントをよく確認しよう」「正しいURLでHTTPS通信しているか確認しよう」「パソコンの共有設定に注意しよう」の3点を挙げています。無線LANの暗号化方式はWPA2またはWPA3を推奨しWEPは推奨しないこと、公共の場ではファイル共有機能を解除することも、総務省の別の案内にあります。
- 1接続先の名前を確かめる
- 2共有設定を解除する
- 3VPNで通信を暗号化する
こうした注意点を押さえたうえで、VPNは端末からVPNサーバーまでの通信を暗号化し、公衆Wi-Fiなどでの傍受を防ぐ役割を受け持ちます。IPAも、公衆Wi-Fiを利用する場合は「必要に応じて信頼できるVPNサービスを利用してください」と案内しています。

場面2: 海外の出張・旅行先
海外の出張先や旅行先のホテル、空港で使うWi-Fiも、日本国内の公衆Wi-Fiと同じく、不特定多数が使う環境です。出発する前に、Wi-Fiだけで使うか、現地の回線も使うかといった利用場所を決めておくと、迷いません。
- 出発前使う場所(Wi-Fiだけか、現地回線も使うか)を決める
- 出発前VPNを契約して、アプリを端末に入れておく
- 現地ホテルや空港のWi-Fiにつなぐときに、VPNをオンにする
- 帰国後また使う予定があるかで、契約を続けるかを決める
短期間だけ契約する選び方は「海外旅行・出張で短期間だけVPNを使う方法」、現地の回線(eSIM)と組み合わせる使い方は「海外旅行・出張のVPNとeSIMの選び方」で扱っています。
みつき
海外の空港のWi-Fiも、日本のカフェと同じ立場なんだな、と気づいたときは、少しひやっとしました。

場面3: 自分の接続元を、見に行くサイトへ見せたくないとき
自分がどこからアクセスしているかという接続元の情報を、見に行くサイトへ直接見せたくない場面があります。VPNサーバーを通すと、サイトからは、実際の居場所とは異なる場所から接続しているように見えることがあります(Netflixヘルプの説明)。NordVPNのサポートも、仮想ロケーションの情報を隠すと説明しています。
隠れるのは接続元の情報です。サイトで入力する名前やログインIDは、そのまま届きます。
A隠れることがあるもの
- サイトから見える接続元(居場所)の情報
VPNサーバー側の情報が見える
B隠れないもの
- サイトの画面で自分で入力する名前やログインID
入力した内容は、サイトへそのまま届く
見える接続元そのものを変える手段が知りたいときは、目的別に並んだIPアドレスを変えたいときの手段が手がかりになります。
場面4: 会社や学校のネットワークに、外から入るとき
在宅勤務のときや出張先から、会社や学校の中にある資料や機器へつなぐ場面があります。総務省の定義にあるとおり、VPNは離れた場所同士を専用線でつなぐような状況をつくる技術です。
会社や学校がVPNを用意している場合は、その組織の案内に従って接続します。個人がインターネット上のプライバシー保護や通信の暗号化のために契約するVPNサービスとは、つなぐ相手先が異なります。
IF会社や学校がVPNを用意している
→
THENその組織の案内に従って接続する
IF公衆Wi-Fiでの通信を守りたい
→
THEN個人で契約するVPNサービスが候補になる
場面5: 地域が限られたサービスを見るとき
特定の国や地域向けに配信されている動画などのサービスを見たい場面があります。Netflixのヘルプは、VPNを使うと実際の居場所とは異なる場所から接続しているように見えることがあると説明しています。一方で、同じヘルプが次の点も挙げています。
Netflixのヘルプが挙げる、VPN経由の視聴の注意点
- 世界的なライセンスを所有している作品しか表示されない場合がある
- ライブイベントは、VPN経由での視聴に対応していない
- 広告つきプラン、広告つきアカウントは、VPN経由での視聴に対応していない
VPN経由で視聴できるかどうかは、サービスごとの規約と対応範囲で決まります。出番がある場面ではありますが、どの作品が見られるかは各サービスの配信範囲で決まります。
生活の場面ごとの使いどころ早見
ここまでの5場面に、VPNの担当外の2つを加えて、8枚のカードにまとめます。
カフェのWi-Fi
同じWi-Fiを不特定多数が使う場面です。VPNは端末からVPNサーバーまでの通信を暗号化する役割です。
駅・空港のWi-Fi
カフェと同じ立場の場面です。IPAも、公衆Wi-Fiでは信頼できるVPNサービスの利用を案内しています。
海外のホテル・空港
仕組みは国内と同じです。Wi-Fiだけか、現地回線も使うかを出発前に決めます。
接続元を伏せたいとき
サイトからは、実際の居場所と異なる場所から接続しているように見えることがあります。
会社・学校のネットワーク
会社や学校がVPNを用意している場合は、その案内に従って接続します。
地域が限られたサービス
どの作品が見られるかは、各サービスの配信範囲で決まります。
ウイルス・パスワード
VPNの担当外です。更新、ウイルス対策ソフト、長く複雑なパスワード、多要素認証で対応します。
偽サイトの見分け
VPNの担当外です。正しいURLで、HTTPS通信かどうかを見ます。
みつき
全部の場面に要るわけではなくて、出番がある場面と、別の対策が先の場面に分かれる。調べていて、いちばん腑に落ちたところです。
VPNを使ってもできないこと
VPNの担当外を、5つに分けて見ます。
| 困りごと | VPNの受け持ち | 別の対策 |
|---|---|---|
| 公衆Wi-Fiでの傍受 | 役割あり(通信を暗号化) | 接続先・共有設定の確認 |
| ウイルスなどのマルウェア | 担当外 | OS・ソフトの更新、ウイルス対策ソフト |
| パスワードの使い回し | 担当外 | 長く複雑・使い回さない、多要素認証 |
| 偽サイトの見分け | 担当外 | 正しいURLとHTTPS通信の確認 |
| 事業者を信頼しなくて済むこと | 済まない | 運営元・サポート・ログ方針を見て選ぶ |
| サービス側の制限を無効にすること | できない | 見られる範囲は各サービスの配信範囲で決まる |

できないこと1: ウイルスなどのマルウェアを防ぐこと
VPNは通信の通り道を守る道具で、端末に入り込んだマルウェアと呼ばれる悪意あるソフトウェアを防ぐ仕組みとは役割が違います。総務省の案内は、マルウェア対策として、OSやソフトウェアの更新、ウイルス対策ソフトの定義ファイルの更新、定期的なスキャンを挙げています。感染した場合は、LANケーブルを抜く、または無線LANをオフにするとされています。
NordVPNのプラン表を見ると、VPN機能はベーシック、コンプリート、エリートの3プランに共通で、ウイルス対策はコンプリート以上に別の機能として並んでいます。この並びから、VPNとウイルス対策が別々の役割だと分かります。
できないこと2: パスワードの使い回しによる乗っ取りを防ぐこと
IPAは、パスワードを「できるだけ長く」「複雑で」「使い回さない」ものにするよう案内しています。多要素認証を使うと、IDと1つ目のパスワードを不正利用されても、ログインされません。総務省の三原則も、ソフトウェアの更新を続けること、強固なパスワードと多要素認証を活用すること、不用意に開かない・インストールしないことを挙げています。VPNをつないでいても、パスワード自体が弱ければ、入り口は開いたままです。
みつき
以前のわたしは、VPNさえ入れれば全部守ってもらえるものだと思っていました。パスワードの使い回しも、ここで受け持ってもらえる話ではなかったんですよね。
できないこと3: 偽サイトかどうかを見抜くこと
総務省は、公衆Wi-Fiの注意点として「正しいURLでHTTPS通信しているか確認しよう」などを案内しています。VPNの暗号化は通信経路を守る技術で、つないだ先のサイトが本物かどうかを見分ける役割とは別の話です。怪しいリンクやファイルを不用意に開かないことは、VPNとは別に自分で守る部分です。
できないこと4: VPN事業者を信頼しなくて済むようにすること
VPNを使うと、通信はVPN事業者のサーバーを経由します。だから、IPAも「信頼できるVPNサービス」の利用を案内しています。選ぶ前に、事業者の情報公開、サポートの窓口、ログの扱いを見ます。ExpressVPNは「厳格なノーログポリシーと独立監査済みのインフラ」を掲げ、MillenVPNは「ログを保存しない」と掲げ、会社概要とお問い合わせの導線を用意しています。
できないこと5: サービス側の制限を、こちらの都合で無効にすること
VPNをつないだから、ウイルス対策は要らないと考える
VPNとは別に、更新とウイルス対策ソフトを続ける
VPNがあるから、パスワードは使い回しでいいと考える
長く複雑なパスワードと多要素認証に切り替える
VPNをつなげば、どのサービスも見られると考える
見られる範囲は、各サービスの配信範囲で決まる
自分にVPNが要るかの診断
ここまでを、質問に答えていく形にします。上から順に「はい」「いいえ」で進めてください。
Q1 公衆Wi-Fiや海外のWi-Fiを使う予定がある?
カフェ、駅、空港、ホテルなどです。
場面1・2。VPNの出番がある
Q2へ
Q2 接続元を伏せたい、または地域が限られたサービスを見たい?
見られる作品は、各サービスの配信範囲で決まる場面です。
場面3・5。見られる範囲は、各サービスの配信範囲で決まる
Q3へ
Q3 会社や学校のネットワークにつなぎたい?
会社や学校がVPNを用意していることがあります。
その組織の案内に従う(場面4)
まずはVPNより、更新・パスワード・多要素認証を先に整える
契約する前に決めておくこと
- 使う場所(公衆Wi-Fi、海外、自宅のどこか)
- 同時に使う端末の数
- 返金保証の日数と、対象になる契約の条件
- 運営会社の情報と、日本語で相談できる窓口

スマホやパソコンのようにアプリを入れられない機器でVPNを使う場合の考え方は、PS5を例にした、PS5でVPNを使うには?ルーターかPCのホットスポットで使う考え方の記事です。
VPNを選ぶなら(3社の見比べ)
初めてVPNを契約する人には、この記事ではNordVPNを挙げます。理由は1つで、新規サブスクリプションに30日間の返金保証があり、その期間で自分の使う場面に役に立つかを試せるからです。
NordVPN
30日間の返金保証(新規サブスクリプション)・10台まで同時保護
ExpressVPN
最大14台まで同時保護・30日間の返金保証(新規ユーザー向け)
MillenVPN
日本発・デバイス数無制限・サブスクプランに30日間の返金保証
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各サービスの詳しい違いは「VPNのおすすめ比較」、同時接続の台数の見方は「VPNの同時接続台数の見方」、NordVPNのプランの違いは「NordVPNのプランの選び方」で扱っています。

無料のVPNで済ませたい場合の見方は、無料VPNは使ってよい?おすすめを探す前に見る5つの軸を見ると分かります。
VPNの始め方(3ステップ)
始め方は、申し込み、アプリのインストール、接続ボタンの3つの流れです。
- 1
ウェブサイトから申し込む
プランと契約期間を選んで、支払いまで進めます。
- 2
専用のアプリを端末に入れる
使う端末(スマホ、パソコン)ごとにアプリを入れます。
- 3
接続ボタンを押す
アプリの画面で接続すると、VPNをつないだ状態になります。
みつき
アプリを入れたあと、接続ボタンを押していいのか少し迷いました。押したあとも、画面から何が変わったのかは分かりにくくて、ちょっと拍子抜けしたのを覚えています。
- 申し込み当日申し込みとアプリの準備を済ませる
- 30日間自分の使う場面に合うかを試す(新規サブスクリプションの返金保証の期間)
- 30日目まで返金保証の期間内に、続けるかを決める
NordVPNの新規サブスクリプションには30日間の返金保証があるため、この期間を、自分の生活や使う場面に合っているかを試す期間として使えます。画面操作の細かい手順は「NordVPNの申し込み〜設定手順」、返金の条件は「VPNの返金保証の見方」で扱っています。
みつき
契約する前は、迷っていました。返金保証の期間があると知って、まず使う場面で試せばいいと気持ちが軽くなりました。
注意点|提供元の情報と、配信サービス・ウイルス対策・会社のVPNとの関係
契約の前に見ておく点は、提供元の情報です。
契約前に見ておく点
提供元が公開している会社情報や利用条件を見てから、契約するサービスを選びます。
VPNをつなぐと、動画配信サービスは何でも見られますか?
Netflixのヘルプは、世界的なライセンスを所有している作品しか表示されない場合があること、ライブイベントや広告つきプランではVPN経由の視聴に対応していないことを案内しています。
VPNは、ウイルス対策ソフトの代わりになりますか?
役割が違います。総務省はマルウェア対策として、OSやソフトの更新、ウイルス対策ソフトの更新と定期的なスキャンを挙げています。NordVPNのプラン表でも、ウイルス対策はVPNとは別の機能としてコンプリート以上に並んでいます。
会社のVPNと、個人で契約するVPNは同じものですか?
つなぐ相手先が異なります。会社や学校がVPNを用意している場合は、その組織の案内に従って接続します。

まとめて比較(3社の要点)
| 項目 | NordVPN | ExpressVPN | MillenVPN |
|---|---|---|---|
| 同時に使える台数 | 10台(3プラン共通) | 最大14台 | デバイス数無制限 |
| 返金保証 | 新規サブスクリプションに30日間 | 30日間(新規ユーザー向け) | サブスクプランに30日間(ワンタイムプランは対象外) |
初めての1本は、使う場面を決めてからNordVPNで試す
新規サブスクリプションの30日間を、使う場面に合うかを試す期間にできます。台数や返金保証の条件を比べたいときは、上の表を見比べてください。
まとめ
VPNは、通信の通り道を暗号化する道具です。出番は、公衆Wi-Fi、海外、接続元を伏せたいとき、会社や学校のネットワーク、地域が限られたサービスの5場面。ウイルス、パスワードの使い回し、偽サイトの見分けは、別の対策で受け持ちます。
使う場面がはっきりしたら、まず1本、返金保証の期間内に試すのが近道です。サービスの違いを詳しく見たいときは「VPNのおすすめ比較」へどうぞ。
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今日もモノサシを片手に、良い比較を。
— モノサシ屋みつき
